確実に痩せる‼︎ ダイエットに必要なカロリーとPFCバランスとは?

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ダイエットには摂取カロリーを気にすると良いって聞いたけど、本当かな?私に合ったカロリーの計算の方法が知りたい。カロリーを減らせば何を食べても良いのかな?

そんなお悩みにお答えします!

この記事でわかること

  • ダイエットにおける摂取カロリーとPFCバランスの重要性
  • 自分に合ったカロリーとPFCバランスの計算方法

「ダイエットに良いと言われる食材を試したけど、痩せない」「運動を頑張ったけど思うように体重が減らない」

皆さんもこんな経験はありませんか?

ダイエットにおいて、食事は最重要事項。ダイエットが成功するかどうかは食事で決まります。

適正な食事量を科学的に示したのが「必要エネルギー量(カロリー)」「エネルギー産生栄養素バランス(PFC)」になります。

この記事では、ダイエットに必要な摂取カロリーとPFCバランスの計算方法、1日の食事例までご紹介。今からすぐにでもダイエットに取り組める知識が身に付きます!

RAITA

筆者は元看護師です。

前職では生活習慣病を抱える患者さんに栄養指導をしてきました。また、私自身も70kg→55kgと−15kgのダイエット経験があります。

ダイエットは知識がない状態で闇雲に行うととても大変ですよね。私と一緒に学んで、効率的にダイエットを進めていきましょう!

それでは一緒に見ていきましょう!

目次

ダイエットは摂取カロリーとPFCバランスで決まる

消費カロリー>摂取カロリー

diet

ダイエット成功の秘訣は、消費カロリー>摂取カロリーを実行することです。
食べる量より消費する量が多いと痩せる。というシンプルな構図ですね!

こう聞くと、
「食べた分だけ動けば良い!」
と言って、闇雲に運動した経験が皆さんにもあるのではないでしょうか?

運動でカロリーを消費するのは、意外に大変です。
以下の表は、100kcalを消費するために必要な運動時間をまとめたものです。

運動時間
ウォーキング30分
速歩20分
ランニング10分
自転車20分
縄跳び10分
水泳17分
100kcalを消費するために必要な運動時間

次に100kcalの食品と量をまとめた表をご覧ください。

食品
ご飯茶碗の半分
食パン1/2 枚
うどん1/3 枚
1個半
ビール小瓶1本
バナナ1本
メロンパン1/5 個
100kcalの食品と量

いかがでしょうか?
100kcalを摂取するのは簡単でも、運動で消費するのは大変です。

メロンパンを1個食べて、ウォーキングで帳消しにしようとすれば、2時間30分歩かなければなりません。数日なら頑張れそうですが、継続するのは難しいですよね。

このように、何かを食べて、それを運動で消費するのはかなりの時間と労力を要します。
なので、まずは身体の中に入るカロリーをコントロールしていく、というマインドに持っていきましょう!

参考に厚生労働省が示している推定エネルギー必要量は以下の通りです。
しかし、これは健康維持に必要なエネルギー量で、ダイエットを目的とする適正カロリーとは異なります。ダイエットに必要な適性カロリーの求め方は次の章で説明します。

Energie

PFCバランス

food

カロリーと同じく重要視して欲しいのは「PFCバランス」。ダイエットは必要カロリー分だけ取れば良い、というものではありません。

PFCとは三大栄養素のことで、タンパク質(プロテイン)、脂肪(ファット)、炭水化物(カーボハイドレート)を頭文字で表しています。

カロリーだけ落としても三大栄養素をバランス良く摂らなければ、筋肉量が落ち、それによって基礎代謝も落ちて、同時に体温も低下しやすくなります。筋肉量の減少によって体温が低下してくると、体は体温維持のために脂肪をため込もうとし、結果的には痩せにくい身体になってしまいます。

三大栄養素というだけあって、タンパク質、脂肪、炭水化物がすべて大切なのは皆さんご存知でしょうが、ここでそれぞれの栄養素の働きについて簡単におさらいしていきましょう!

P(Protein)=タンパク質

protein

タンパク質は、皮膚や筋肉、内臓、血色素、酵素、ホルモン、免疫タンパク質などの構成成分。タンパク質の摂取によって筋肉量を維持することは、基礎代謝や体温を維持して太りにくい身体を作ることにそのまま直結します。
体を動かすエネルギー源としても使用され、1gで4kcalのエネルギーを生み出します。

【タンパク質を多く含む食品】
肉、魚、卵、大豆など

F(Fat)=脂質/脂肪

oil

脂質は、細胞膜や性ホルモン、皮脂の原料です。体温調整をしたり、脂溶性ビタミン(A・E・D・K)の吸収を助けたりする働きを持っています。また、体を動かすエネルギー源としても使用され、1gで9kcalのエネルギーを生み出すことができます。

【脂質を多く含む食品】
油脂類、チーズなどの乳製品、種実類など 

C(Carbohydrate)=炭水化物

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炭水化物は1gで4kcalのエネルギーを生み出す栄養素で、食物繊維と糖質からできています。糖質はほとんどがブドウ糖(グルコース)に変化し、それから酸化分解されてエネルギー源になったり、脂質やアミノ酸の合成材料になります。ブドウ糖の最大の役割は脳の活動を正常に維持することにあります。他の臓器や筋肉では、タンパク質や脂質もエネルギー源となりますが、脳のエネルギー源はほとんどがブドウ糖というのが理由です。

食物繊維は人間の酵素では消化されないため、ほとんどエネルギー源にはなりません。しかし、食物繊維は便秘の予防をはじめとする整腸効果だけでなく、血糖値上昇の抑制、血液中のコレステロール濃度の低下など、多くの生理機能が明らかになっており、不可欠な栄養素です。

【炭水化物を多く含む食品】
ごはん、パン、麺類、糖類、穀類など

ダイエットをするにあたって、重要なのは筋肉であり、それを作るのはタンパク質です。そのためカロリーを落としながらも、タンパク質摂取がかなり重要になります。

世間では「脂質カット」「糖質カット」の商品も多く販売されており、脂質と糖質がダイエットの敵かのように錯覚することもありますが、前述のように脂質も糖質も身体に不可欠な栄養素です。

また体内でブドウ糖が不足すると、身体は脂肪を分解してエネルギーを作ろうとします。まだエネルギーが不足していると、次は筋肉を分解してエネルギーを作ろうとするため、筋肉量が減少します。

せっかくタンパク質を摂っても炭水化物や脂質を摂らなければ、筋肉量が減ってしまう悲しい結果になってしまいます。

ここまでで、カロリーを三大栄養素をバランス良く摂ることの重要さが分かっていただけたと思います。

次はいよいよダイエットに最適なカロリーとPFCバランスの計算方法について説明していきます!

適正カロリーとPFCバランスの計算方法

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ここで言う適正カロリーとは、身長で割り出した標準体重を元に計算しています。つまり、標準体重を目指そう!と言うわけです。

日本ではBMIが22kg/m2で有病率が最小になることから、これに相当する体重を理想体重として算出します。

適正カロリーの求め方

適正なカロリー(エネルギー)の求め方は以下の通りです。

エネルギー摂取量(Kcal)=標準体重(Kg)×身体活動量(Kcal)

①まず、自分の標準体重を出してみましょう。

標準体重(Kg)=身長(m)×身長(m)×22・・・BMI

②次に下の表から自分の活動量の目安のカロリーを標準体重を掛けます。

軽労作デスクワークが中心・主婦など25~30 Kcal
普通の労作立ち仕事が多い職業30~35 Kcal
重い労作力仕事の多い職業35 Kcal~
身体活動量の目安

例)身長160cm 軽労作の場合 身体活動量25Kcal/kgとすると
1.7(m)×1.7(m)×22=56.32kg (標準体重)
56.3kg(標準体重) ×25(Kcal)=1407.5 Kcal  
エネルギー摂取量 約1400 Kcalとなります。

下記のサイトでは、数字を入力するだけで割り出してくれます。

BMIと適正体重 – 高精度計算サイト (casio.jp)
基礎代謝量 – 高精度計算サイト (casio.jp)

サイトのものはBMIを用いた計算式と異なりますが、大体同じカロリーが出てきます。

例)25歳160cmの女性の場合
適正体重は56kg、基礎代謝エネルギーは1350kcalです。

さてあなたの適正カロリーは何kcalでしょうか?

ダイエットに適したPFCバランスの求め方

適正カロリーを割り出した後は、ダイエットに適したPFCバランスを割り出しましょう!

まず厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、エネルギー産生栄養素バランス[※1]を次のように提示しています(15~74歳の男女)。

・タンパク質 ── 13~20%[※2]
・脂質 ── 20~30%
・炭水化物 ── 50~65%

ただし、上記の数値は「生活習慣病の発症予防と重症化予防」を目的とした上での割合となります。

目的が「ダイエット」の場合には、その目的にあった割合に変える必要があるのです!

ダイエットに適したPFCバランスは以下の通りです。

P:F:C=3:2:5

ここでは「160cm/軽労作・摂取カロリー1400kcalの人の場合」をモデルとして、計算を進めていきたいと思います。

基礎代謝にかけるとそれぞれの摂取カロリー数を出すことができます。

例)先ほどの160cm/軽労作・摂取カロリー1400kcalの人の場合
P=1400×0.3=420kcal
・F=1620×0.2=280kcal
・C=1620×0.5=700kcal

次にPFCの1gあたりのカロリーで割って、1日に摂るg数を割り出します。計算はこれで終わりです!あと少しです!頑張りましょう!

PFCの1gあたりのカロリー
・P(タンパク質)=4g
・F(脂肪)=9g
・C(炭水化物)=4g

例)先ほどの160cm/軽労作・摂取カロリー1400kcalの人の場合
P→420÷4=105g
・F→324÷9=31g
・C→700÷4=175g

160cm/軽労作・摂取カロリー1400kcalの人が1日に取るPFCは以下のとおりです。

  • タンパク質=105g
  • 脂肪=31g
  • 炭水化物=175g

ご自分のものは割り出せたでしょうか?
1日に摂るカロリーと栄養素が分かればあとは食材を当てはめていくだけです。
各食品のカロリーを見ながら計算してみてください。

食材ごとのPFCバランス(例)

タンパク質:

100gあたりカロリーP:タンパク質F:脂質C:炭水化物
鳥もも肉皮なし116kcal18.8g3.9g0g
鳥むね肉皮なし108kcal23.3g1.5g0g
ささみ105kcal23.0g0.8g 0g
豚ロース263kcal19.3g19.2g0.2g
豚バラ肉386kcal14.2g34.6g0g
さば水煮128kcal19.7g5.5g0g
さばみそ煮217kcal16.3g13.9g6.6g

炭水化物:

100gあたりカロリーP:タンパク質F:脂質C:炭水化物
ごはん(80g)134kcal2.0g0.2g29.7g
ごはん(160g)1膳269kcal4.0g0.4g59.4g
そば(130g)172kcal6.2g1.3g33.8g
そば(260g)1束343kcal12.5g2.6g67.6g
焼きそば(150g)ソース込246kcal8.4g2.3g48.2g
オートミール(80g)1カップ296kcal11.7g5.3g54.9g

脂質:

100gあたりカロリーP:タンパク質F:脂質C:炭水化物
たまご(1個)91kcal7.4g6.2g0.2g
アーモンド(10g)60kcal1.9g5.4g2g
アボカド(130g)187kcal2.5g18.7g6.2g
オリーブオイル(10g)92kcal0g10g0g

自宅に計りがなければキッチンスケールを買うことをお勧めします。
最初は細かく測る必要がありますが、慣れればどれがどのくらいの重さなのか、どのくらいカロリーがあるのかというのを、目分量で見分けられる様になります。

まとめ

health

自分に適したカロリーとPFCバランスを知り、その通りに食べていくことでダイエットはもちろん、健康にもつながるはずです。

ダイエットは自分の身体としっかり向き合う時間でもあります。
無理せず、その時間をぜひ楽しんでみてください!

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